部下に仕事を任せよう、と書きました。しかしながら、闇雲に仕事を与えればよいというものでもありません。部下によって能力もタイプもさまざまです。画一的な仕事の与え方をしていては、部下の能力を最大限に引き出すことはできませんし、下手をしたら逆に部下を潰すことになりかねません。
私は仕事を与える時、部下を3段階に分けて考えるようにしています。
1つ目は「ティーチング」の段階で、仕事のやり方を一から説明しなければならない状態を指します。
2つ目は「コーチング」の段階で、ある程度の経験があり、「どうしたらいいと思う?」と質問を投げ掛ければ、自分なりの考え、やり方などが答えられるレベルです。そして最後は「委任」です。基本的にはこちらからサポートする必要がなく、仕事を一任できる状態のことです。
例えば、野球を指導するのに始めたばかりの子供にはバットの握り方、位置、スウィングの仕方等々手取り足取り教えます。これがティーチングで、それなりに上達してきてプレイに対し本人なりの工夫が出来るようになると、コーチングになります。これが、完全に自分が面倒見なくても大丈夫と言う段階になると“委任”になるわけです。
また、指示の出し方にしても部下の性格なども考慮しながら出していきます。イケイケどんどんの暴走しがちな部下に対してはそれを抑えるように、また、厳しくしつける上司を演じます。一方、ちょっと自信の無い、引っ込み思案の部下に対しては「どうしたら良いと思う?」「君はどうしたい?」「君がやってくれると助かるんだけどな?」「大丈夫だよ、君ならできるよ」云々と本人が自主的に取り組む様に話を持っていき、話の分かる優しい上司を演じるように心がけています(うまく出来ているかどうかは別ですけど)。
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