2011年03月27日

−研究テーマの表現の仕方−

皆さん“技術経営”(MOT)という言葉をご存知ですか?
ウィキペディアでは以下の様になっています。
「産業界、または社会にあって成立する学問で、主にイノベーションの創出をマネジメントし、新しい技術を取り入れながら事業を行う企業・組織が、持続的発展のために、技術を含めて総合的に経営管理を行い、経済的価値を創出していくための戦略を立案・決定・実行するものである。 MOT(Management of Technology)、技術マネジメント、技術版経営学とも呼ばれる。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%80%E8%A1%93%E7%B5%8C%E5%96%B6

何か、今一良く分かりませんね。英語のManagement of Technologyから考えると、“技術のマネジメント”となります。“マネジメント”には経営という意味もありますので、「技術をベースにした経営」という意味と「技術開発活動のマネジメント」という意味があると考えられます。

・・・といったことが先週読んでいた「MOTの達人」という本には書いてありました。前者の意味ではなかなか我々一般社員には縁が無い様に思えるかもしれませんが、後者の意味では研究所の人間としては「如何にして研究・開発を進めて行くか」という意味合いで勉強すべき学問の一つとなります(最近はあちこちの大学でMOTの講座が社会人向けに開かれています。お金と時間に余裕がある方は受講されるのも良いと思います)。

この本は東芝のワープロを成功に導いた森健さん、ソニーでCDのハード開発を手がけた鶴島さん、のお二人に一橋大の伊丹さんが聞き手として話をまとめていく構成になっています。その中で面白い話があったので紹介させて頂きます。

「研究テーマの表現の仕方」という項なのですが、東芝の森さんが開発される時にはその研究テーマの説明において、普通の人は技術的に何をするのかだけを言語表現するが、森さんは社会の中のニーズをきっちと見据えて表現をされているそうです。この両者は大きく異なっています。前者はあくまで技術の世界の中だけで自分の仕事を位置づけているが、後者は社会の中での位置づけを考えていると。前者の表現では、その技術分野に精通した人は興味を持つかもしれませんが、それ以外に人にとっては「ああ、そう」で終わってしまいます。しかし、社会の中での位置づけを最初に言えばその技術分野に精通していない人手も興味を持ってくれるということです。

森さんは現在東京理科大学総合科学技術経営研究科総合科学技術経営(MOT)専攻教授だそうですが、学生さんに、「あなたが社長にあなたの仕事が以下に重要かを説明する時に、社長は10分も時間を取ってくれないよ、1分間バージョンあるいは30秒バージョン作っておきなさい。」と言っているそうです。何かのパーティーでたまたま社長にぶつかった時にお義理にでも「君はどういうことをやっているんだね」と聞かれたときに10分間バージョンで話を始めたら、最初のところでもう言いといってすぐに向こうへ行ってしまう。だから、1分間バージョンを作りなさいと、ということだそうです(昔、私の会社の研究成果を報告する会のポスターで15分間延々社長に説明した人がいました。うちの社長は人が良いから許されたのでしょうか。まあ、本人は後で周囲から顰蹙を買っていましたが)。

私の会社では研究テーマヒアリングがありますし、成果報告会もあり、人に自分の仕事の成果、これからやることを説明する機会があります。たぶんどこの会社でも同じだと思います。その際に、どの様に説明するかは非常に重要です。自分がやったこと、これからやること、やりたいことの重要性を理解してもらうことで、会社の上層部の方々のバックアップや関係部署の協力が得られます。相手を見て、その人にどのポイントを説明するれば一番心に響くか、また、どのくらい時間を割いてくれるか、等々を考えながら自分の仕事の説明をするように心がけましょう。


posted by もりもり at 12:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス考 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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